今年も花粉症が始まります

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。

気温が上がり、季節外れの雨が続き、道路には雪が無くなりアスファルトが出ていたのですが、この2日間の積雪で一気に冬に舞い戻ってしまいました。

気温や天気がコロコロ変わる上、卒業や進学、転居や転職など、身の回りの環境も変わることが多く、何かと体調を崩しやすい季節です。

現在は、インフルエンザの流行も落ち着き、風邪症状で来院される患者さんが増えております。

そして、鼻風邪症状として来院された患者さんの中には、アレルギー性鼻炎と思われる方がたくさん見受けられるようになりました。3月に入ってからは、気温の高い晴れの日が続いたせいか、例年よりも早く花粉が飛び始めているようです。

以前に当院を受診して、アレルギー検査を受けている方は、春の花粉症の到来を感じていらっしゃるようで、既に治療を開始している方もいます。自分自身の病気(体質)を知っていると、わずかな鼻症状であっても何が原因なのかを何となく予想できますので、早目に正しい治療を受けられます。

この時期の鼻水・鼻づまり・くしゃみは、風邪ではなくて、アレルギー性鼻炎かもしれません。

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さて、3月下旬から飛散が始まる「ハンノキ」の花粉症、そして、これに続いて4月中旬から始まる「シラカバ」の花粉症ですが、「ハンノキ」は例年以上に早く飛散しているようです。

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(北海道立衛生研究所のHPより)
http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/hannnoki/hannnoki.htm


 花粉症のときには、気道の過敏性が亢進して咳も出やすく、「アトピー咳嗽」と言われるような一度始まるとなかなか止まらない咳を合併することもあります。そして、鼻水が多くなると後鼻漏も増えるため、鼻汁による咳を伴って、さらに症状は悪化することがあります。
「鼻かぜでは無く花粉症かも」、「鼻とのどの風邪ではなく、花粉症に伴う咳かも」と考えてみても良いかもしれません。
咳がなかなか止まらない場合には、耳鼻咽喉科専門医でアレルギーの検査を受けていただき、結果によっては、咳止めを処方してもらうのではなく、アレルギーの治療を開始することで、大きく改善することもあります。

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 また、小児の場合には、鼻水の出る状態が長く続くと「中耳炎」を合併することが多いため、しっかりと耳垢を取り除いて鼓膜を確認することが重要です。中耳炎は軽症であれば薬を飲むことで改善しますが、重症化してしまうと、激しい耳痛、発熱、耳だれが出ることがあり、場合によっては鼓膜切開が必要になることがあります。小さな子供は、耳の不快感があっても保護者に訴えることが出来ず、理由が無いのに機嫌が悪かったり、風邪薬を飲んでも熱がなかなか下がらない、といった兆候しか無いこともあります。「鼻水が出ているし、もしかしたら中耳炎になっていないかな?」と考えてあげることが大事です。

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 そして、小児、成人を問わず、「アレルギー症状」と決めつけずに副鼻腔炎の有無を調べることも重要です。小児の場合、アレルギー性鼻炎患者の約50%が副鼻腔に異常があり、逆に副鼻腔炎患者の25~75%にアレルギー性鼻炎が認められると言われています。色のついた粘り気のある鼻水が出たり、頬や眉間、目と目の間(鼻のつけ根辺り)、などの重苦しさや痛みがあれば、副鼻腔炎の可能性が高いと言えます。

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また、アレルギー性鼻炎が疑われる際には、鼻炎の薬で治療するだけではなく、しっかりと検査をして確定診断をつけることが重要です。
当院では、花粉症を含めた成人用アレルギー検査の他に、小児の就学前アレルギー検査や、アナフィラキシーの危険がある食物アレルギーに対する「エピペン®」の処方も受け付けておりますので、遠慮なく御相談ください。

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平成26年のインフルエンザ予防接種について

こんにちは。

たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。

すっかり気温も下がり、紅葉を通り越して落葉の季節となりました。そして、今年もインフルエンザの予防接種の時期になりました。

昨年の記事と重複する部分がありますが、今年もインフルエンザに関する情報を掲載いたします。記事の終わりには、当院の予防接種に関する案内がありますので、是非ご覧ください。

 

【インフルエンザウイルスの型とは】

「インフルエンザ」の病原体は、インフルエンザウイルスというRNAウイルスです(ヒブ予防接種の「インフルエンザ菌」とは異なります)。インフルエンザウイルスには、内部のタンパク質の種類によってA型、B型、C型の3種類の「属」に分類され、症状が強くて世界的な大流行を起こす原因になることで有名なのが、A型です。

A型インフルエンザは、ほぼ球形のウイルス表面に、HA、NAという2種類の糖たんぱく質が突き出ていて、ウイルスの表面がトゲに覆われたような形をしています。この2種類の糖たんぱくには亜型があり、HAが16種類、NAが9種類知られています。その組み合わせでインフルエンザの「型」が名づけられています。例えば、ソ連型H1N1型、香港型H3N2型、新型鳥インフルエンザH5N1型、などです。理論上は、16種類×9種類の計144種類が考えられますが、流行することで知られているのがこの3種類です。

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インフルエンザワクチンが開発されたばかりの頃は、ウイルスを薬液(ホルマリンなど)で処理して毒性を弱めてそのまま注射する「全粒子型ワクチン」でした。よく効くワクチンでしたが、発熱や注射した場所が赤くなり大きく腫れ上がる、ギランバレー症候群などの重篤な副作用も強かったようです。その後1970年代になり、薬液(エーテルなど)でウイルスをバラバラの断片に分解したものを注射する「スプリットワクチン」が開発され、現在も季節性インフルエンザのワクチンは「スプリットワクチン」が使われることがほとんどです。このワクチンは、「全粒子型ワクチン」に見られた大きな副作用が発生する頻度が少なく、安全性が高いのですが、バラバラになったウイルスでは十分な免疫力がつかずに効果が不十分となることも多いようです。

予防接種では、数種類のインフルエンザを不活化したスプリットワクチンを使用しますが、その年にどのインフルエンザワクチン株を使用するのかは、厚生労働省健康局の依頼に応じて国立感染症研究所が検討し、これに基づいて厚生労働省が決定しています。以下の通り、ほぼ毎年、予防接種のインフルエンザ株が変わっています。

・平成23年度(2011/12シーズン)
 A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)pdm09
 A/ビクトリア/210/2009(H3N2)
 B/ブリスベン/60/2008(ビクトリア系統)

・平成24年度(2012/13シーズン)
 A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)pdm09
 A/ビクトリア/361/2011 (H3N2)
  B/ウイスコンシン/1/2010(山形系統)

・平成25年度(2013/14シーズン)
 A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)pdm09
 A/テキサス/50/2012 (H3N2)
 B/マサチュセッツ/2/2012

・そして今年ですが、平成26年度(2014/15シーズン)
 A/California(カリフォルニア)/7/2009(X-179A)(H1N1)pdm09
 A/New York(ニューヨーク)/39/2012(X-233A)(H3N2)
 B/Massachusetts(マサチュセッツ)/2/2012(BX-51B)

この組み合わせは、毎年厚生労働省が流行予測を行って5~6月に公布され、各製薬メーカーは7月にはその発表と全く同じ組み合わせのワクチンを製造し始めます。ですから、ワクチンメーカーによって効果が異なることはありませんし、接種する医療機関によって効果に差が出ることもありません(「○○病院の予防接種は効くけれど、△△クリニックのは効かない」ということは起こりません)。

厚生労働省の発表はあくまで予想ですので、実際に流行するインフルエンザ型が異なる場合があります。今回のワクチン株の選定に至る経緯は、下記の厚生労働省の資料をご参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000033079-att/2r985200000330dw.pdf

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【接種の年齢と回数】

インフルエンザワクチンの接種量と回数が、平成23年度(2011/12シーズン)から変更されました。

(1) 6か月以上3歳未満 1回0.25ml 2回接種
(2) 3歳以上13歳未満 1回0.5ml 2回接種
(3) 13歳以上 1回0.5ml 1回または2回接種

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※ 生後0~6ヵ月まではワクチンを接種しても抗体の上がりが悪く、有効性が確認されていないため、ワクチン接種の対象となっていません(接種希望があっても接種できません)
※ 1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を受けて構いません。
※ 2回接種する場合は、腕の腫れを減らすため、左右交互に打つことが勧められています。

尚、日本で使用されているワクチンの特徴で、インフルエンザに一度も罹患したことのない人への効果は、一度でも罹患したことのある人への効果より低いと言われています(医学的には、「プライミング効果が低く、ブースター効果が高い」と言います)。ですから、小さなお子さんのいる家庭では、お子さんへの接種効果に期待するよりも、周囲の家族(ご両親や兄弟)が予防接種を受けることで、家族内で感染を起こさないようにする方が重要なのかもしれません。
 

【ワクチンの効果が出る期間】

インフルエンザワクチンは接種後2週目から抗体が上昇し始めて1ヵ月でピークに達し、その効果は約5ヵ月間持続します。2回接種が必要な場合、1回目の接種で抗体がピークに達している1か月後に追加接種した場合に最も抗体が上昇しますので、2回目の接種はこの頃に受けるのがよいでしょう(一般的には、接種間隔は2~4週とされています)。以下は当院として推奨するワクチン接種時期の例です。どんなに遅くとも12月上旬までには最後の接種を済ませておくことをお勧めいたします。

(2回接種の例)
 1回目 10月下旬~11月上旬
       ↓(4週後)
 2回目 11月下旬~12月上旬

(1回接種の例)
 1回目 10月下旬~12月上旬

ワクチン接種後の効果の持続期間ですが、一般的には、2回の接種後1か月で77%が有効予防水準に達し、接種後3ヶ月で有効抗体水準は約78..8%と維持されていますが、接種後5ヶ月では約50.8%まで減少すると言われています。 
つまり、11月上旬に最後の接種をした方は、2月上旬までは約80%、4月上旬までは50%の抗体が維持されます。これが12月上旬ですと、3月上旬までは80%、5月上旬までは50%、ということになります。
この通り、実際に流行したウイルスと、前述の予測されたワクチンに含まれているウイルスの抗原型が一致した場合には、約3ヶ月間は高いレベルで効果が続きます。さらに、以前にインフルエンザに罹患したことがあって基礎免疫を持っている場合は、有効な抗体水準は3ヶ月を過ぎても維持されますが(前述の「ブースター効果が高い」ということです)、インフルエンザ罹患歴がなく基礎免疫がない場合には、効果の持続期間が1ヶ月ほど短くなるといわれています(前述の「プライミング効果が低い」という話です)。
(インフルエンザワクチン, ワクチンハンドブック, 130-141(1994)より)
 

【他の予防接種との接種間隔】

不活化ワクチン及びトキソイド接種を受けた場合は、6日以上の間隔をあけて、
生ワクチン接種を受けた場合は、ウイルスの干渉を防ぐために27日以上の間隔をあけて、
次のワクチンを接種することが推奨されています。

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安全性を確保するために、インフルエンザ予防接種の前に受けたワクチンをご確認ください。

【不活化ワクチン】 ⇒ インフルエンザ予防接種は6日以上あける
インフルエンザ菌b型(Hib)、肺炎球菌、インフルエンザ、DPT-IPV、DPT、DT、ジフテリア、
破傷風、ポリオ、日本脳炎、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、子宮頸がん

【生ワクチン】 ⇒ インフルエンザ予防接種は27日以上あける
MR、麻疹、風疹、BCG、おたふくかぜ、水痘、ロタウイルス、黄熱
 

【妊娠中・授乳中の接種】

妊娠中の接種に関する安全性は確立していないので、妊婦または妊娠している可能性のある場合には、予防接種の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること、となっています。予防接種後の胎児の先天異常の発生率は、接種を受けていない自然発生率より高くなることは無いという報告もありますが、妊娠中の投与に関する安全性は確立しておらず、動物実験では薬剤の胎盤通過性が報告されています。よって、万が一の危険性を心配される方は、接種を控えたほうが良いと思われます。妊娠中の方は、通院中の産科担当医にご相談されることをお勧めいたします。「接種は問題が無い」、と言われた妊婦さんのワクチン接種については、当院でもご相談いただけます。

一方、授乳期間中は、インフルエンザワクチンを接種しても支障はありません。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンというタイプで、ウイルスの病原性を無くしたウイルスの成分を用いているため、ウイルスが体内で増えることが無く、母乳を介してお子さんに影響を与えることはありません。

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しかし、授乳期間中にインフルエンザに罹患した場合、授乳を続けながら抗インフルエンザ薬(タミフルなど)を使用することは出来ません。なので、授乳しながらでも受けられるワクチン接種による予防をお勧めいたします(以下をご参照ください)。

※    授乳中のインフルエンザ治療
授乳期間中にインフルエンザに罹患してしまった場合、母乳中にインフルエンザウイルスが含まれ、母乳を介して乳児に感染を起こすことはほとんど無いと考えられています。しかし、母親と乳児は日常から接触する機会が多く、母乳とは関係なく、咳などの飛沫感染によって乳児に感染する可能性が高いと思われます。
そして、抗インフルエンザ薬(タミフルやリレンザなど)は母乳中に移行すると言われており、投与中に母乳を与えることは避けることとなっています。米国予防注射詰問委員会の勧告では、抗インフルエンザ治療薬について、「授乳中の婦人には投与しない」「投与する場合には授乳は避ける」とあります。
 
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【ワクチンに含まれる添加物について】

ワクチンの中には、保存料として「チメロサール」という水銀化合物が添加されているものがあります。

チメロサールが主な原因と考えられるアレルギーの報告例もあり、アメリカではワクチンの中のチメロサールをできるだけ早く低減または削減するとの方針が出され、ヨーロッパでも「使用上の注意」にチメロサールによる過敏症が起こる可能性がある旨を記載するという方針が出ました。

これを受けて、日本国内でもチメロサールによる過敏症に関する注意を「重要な基本的注意」に追記しています。チメロサールを含むワクチンの接種により、過敏症(発熱、発疹、蕁麻疹、紅斑、痒み)が現れたとの報告があり、接種後は十分な注意が必要とされています。
こちらには、チメロサールに関する非常に詳細な記載がありますので、興味のある方はご参照ください。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/thimerosal1.html
(横浜市衛生研究所のHPより)
 

【乳幼児ワクチン接種と脳症の関係】

インフルエンザの後遺症として有名なのが、インフルエンザ脳症です。ワクチンによって、仮にインフルエンザに罹患してもインフルエンザ脳症まで発現しないようにすることができるかについての研究も行われています。

平成16年に発表された「乳幼児(6歳未満)に対するインフルエンザワクチン接種について」-日本小児科学会見解- では、

「インフルエンザ脳症患者とインフルエンザ罹患者の間でワクチン接種率に有意な差はなく、インフルエンザ脳症の阻止という点でのインフルエンザワクチンの有効性は低いと考えられる。しかし、インフルエンザ脳症はインフルエンザ罹患者に発症する疾患であるところから、インフルエンザ罹患の可能性を減じ、その結果として脳症発症の可能性のリスクを減じる可能性はあり、ワクチン接種の意義はあるものと考えられる。」

となっています。すなわち、インフルエンザワクチンを接種していたからと言っても、インフルエンザに罹患してしまうと脳症を生じる可能性はある、ということです。異常行動や異常発言、けいれんといった症状がある時には、早急に医療機関を受診することをお勧めいたします。

インフルエンザ予防接種により脳症を防げないのであれば、予防接種は受けずに罹患した時に治療すればよい、という考えもあるかもしれませんが、私はそうは思いません。インフルエンザ脳症の原因のほとんどがA型であり、A型はワクチンの効果が期待できること、インフルエンザ発病から脳症発症まで1日ちょっとしかないため、医療機関を受診して抗インフルエンザ薬を開始しても脳症に至ってしまう可能性があり、インフルエンザそのものの予防が重要であること(そもそもインフルエンザに罹患しなければ脳症にも罹患しません)、が理由です。

インフルエンザ脳症に関連して、一時期は抗インフルエンザ薬「タミフル」が飛び降りなどの異常行動の原因と報道されたことがありましたが、「タミフル」で飛び降りなどの異常行動が出たのではないとの報告が多数あります。インフルエンザの予防接種と、発症時の早期治療こそが、脳症による事故を防ぐ方法であると、私は考えています。

より詳しい解説については、以下の厚生労働省のHPもご参照ください(「タミフル」についてはQ12に解説があります)。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
 

【当クリニックの予防接種】

(1)    チメロサール(水銀を含有した保存料)の入っていない、1人で使い切り型のワクチンは、流通数自体が少ないために、数に限りがあります。原則として早いもの順で、無くなり次第終了です。小さなお子さんや、授乳中の方、妊婦さん(通院中の産婦人科で接種の許可すみ)、水銀の副作用が心配な方には、特にお勧めいたします。
10/28(火)現在、チメロサールの入っていない(水銀を含まず安全性が高い)シリンジでの接種希望の方が圧倒的に多く、健康や安全を考える方が増えてきたのだと思われます(シリンジタイプは、今のところまだ在庫がありますが、無くなり次第、終了です)

水銀なしをご希望の方は、
 ・1回接種の方は、入荷次第早い者順で終了
  (予約確保は原則として行っていませんが、早期の接種希望の方はお電話で
  お問い合わせください)。
 ・2回接種の方(13歳未満)は、1回目を当院で行った場合に限り4週後まで
  確保の予約を受け付けます。

(2) 小児は、誤接種を防ぐために母子手帳を持参して下さい。

(3)下記に該当する方は、公費助成により、窓口負担1,050円です。
   証明書や手帳を持参して下さい。
 ・60-64歳の苫小牧市民で、一定の障害者はそれを証明する身体障害手帳。※1
 ・65歳以上の苫小牧市民は、年齢を確認するための運転免許証や保険証。
   詳しくは、この記事の下方に別記してありますので、ご参照ください。

(4) 上記(3)該当者で、かつ生活保護世帯は無料です。保護手帳を持参ください。

(5) 接種開始日は、10/28(火)です。

10月中は、完全予約制とさせていただきます。
当院診察時間にお電話にてお問い合わせをお願いいたします。

(TEL) 0144-53-5800

11月以降ですが、予約の方を優先にしたいと考えております。完全予約制では
ありませんが、確実に接種を受けていただくためには、在庫確認のために電話での
お問い合わせと予約をお勧めいたします(在庫がなくなり次第終了いたします)。

接種の時期ですが、遅くとも12月上旬までには接種を済ませておくことを
お勧めいたします。
2回接種の方は、1回目を10月下旬~11月上旬に、2回目をその3~4週後に
受けることをお勧めいたします。

(6)価格と回数

【生後6か月以上 1歳未満】
1回2000円

2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)。
母子手帳をご提出ください。

【1歳以上 3歳未満】
→水銀の添加物を含まず、アレルギーなどの副作用が少ないタイプも選べます。
(製造数が非常に少ないです(昨年以上に)在庫がなくなり次第、終了します
   
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2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)。
母子手帳をご提出ください。

【3歳以上 13歳未満】
→水銀の添加物を含まず、アレルギーの副作用が少ないタイプも選べます。
製造数が非常に少ないです在庫がなくなり次第、終了します

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2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)。
小児は母子手帳をご提出ください。

【13歳以上】
→水銀の添加物を含まず、アレルギーの副作用が少ないタイプも選べます。
製造数が非常に少ないです在庫がなくなり次第、終了します

1回2500円

1回3300円(水銀の保存料なし。1人で使い切りタイプ)

原則として1回接種です。※2

※2 一般に、13歳以上では1回接種で十分な免疫が得られるとされています。
 但し、13歳以上でも基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が
 抑制されている状態にあると考えられる方などは、医師の判断で2回接種
 となる場合があります。

ワクチンは数に限りがある貴重なお薬で、また瓶の製剤の場合、一度開封してしまうと保存することができません。大事なワクチンが無駄にならないよう、窓口で予約していただくことをお勧めいたします(予約がなければ接種が受けられないということではありませんが、確実に接種を受けていただけるためには予約をお勧めいたします)。

また、体調を崩したり、都合が悪くなって予約をキャンセルされる際には、早めにご連絡いただけますと、貴重なワクチンが無駄にならずに済みます。御協力のほどを宜しくお願いいたします。

その他、インフルエンザの予防接種に関するお問い合わせは、遠慮なく、当院の診察時間にお電話でお願いいたします。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
(厚生労働省のホームページ)
 

【公費助成を受けられる方】

平成25年11月1日~26年1月31日

・下記に該当する方は、公費助成が受けられます。

・氏名・年齢・住所を確認できる身分証明書や、必要な手帳をお持ちでない
場合には、公費助成は受けられません。

・必要書類をお忘れの方は、持参のうえで再来院をお願いいたします。 

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  窓口での負担は、(1,050円)です。

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  窓口での負担は、無料です。

非課税世帯の方でも生活保護世帯以外の方は有料になります。
期間外の接種は対象外となりますのでご注意ください。
苫小牧市に住んでいても苫小牧市に住民登録が無い場合は対象外となります。
市外の医療機関で接種したときなど、全額自己負担で接種された方への補助はありません。

ヨモギ花粉症とヘルパンギーナが流行しています

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの院長 黒田です。

9月に入り、徐々に気温が下がり、過ごしやすい日が増えてきました。
朝・晩には、冷たい風も吹き始め、昼間の青空もどことなく秋空の雰囲気です。

さて、今年も秋の花粉症が始まっています。
8月中旬から9月には、ヨモギの花粉が飛散します。
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(北海道立衛生研究所のHPより)

ヨモギは、公園や道端、時には住宅のすぐ隣にたくさん生えていることがあります。
クリスマスツリーのモミの木のような形をしており、大きさは大人の背丈ぐらいまで伸びることがあります。

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鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみが出てきたら、「気温が下がって風邪を引いただけ」と考えずに、「もしかしたら花粉症?」と疑ってみたほうが良いかもしれません。
毎年、季節の変わり目のこの時期に鼻症状や目のかゆみが出るようであれば、一度アレルギーの検査をして、しっかりと診断病名をつけて治療したほうが良いかもしれません。
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そして子供さんに鼻症状が出ている時には、中耳炎が無いか確認することも重要です。
発熱を伴う鼻水では、「風邪」ではなくて、「アレルギー性鼻炎と急性中耳炎」ということもあります。
小さなお子さんでは耳に関する症状を上手に訴えることが出来ないため、中耳炎の発見が遅れてしまい、重症化してからの来院となってしまうこともあります。重症化してしまうと、治るまでに日数がかかる他、場合によっては鼓膜切開が必要になる場合もあります。
子供の場合には、鼻水が出たら念のため耳も確認、が宜しいかと思います。

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さて、当ブログでは、アレルギーに関する情報ばかりが続いてしまいましたので、別な話題も御紹介いたします。

現在、幼稚園や保育所などで「子供の夏風邪」が流行っております。
正確にいうと、「ヘルパンギーナ」というウイルス性の感染症です。
夏風邪と言えば、「ヘルパンギーナ」「手足口病」「咽頭結膜熱」の3つが有名です。

ヘルパンギーナは、主にコクサッキーA型ウイルスによる感染症ですが、その他のウイルスが原因となることがあります。
麻疹や風疹、水痘とは異なり、一度罹患しても何度でも繰り返することがあります(原因ウイルスが複数存在するために、終生免疫を得るのが難しいからです)。
多くは38-39℃の高い発熱が主な症状です。
下の写真の様に口蓋垂(のどちんこ)の周りに水疱を認めることで、診断されます。
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昨年大流行した「手足口病」でも同様の所見が見られますが、手足口病ではその名の通りに手や足などの全身に皮疹が出ることが特徴です。
「ヘルパンギーナ」と診断されても、後になってから手足に皮疹が出てきたために、「手足口病」と診断名が変わることも少なくありません。

どちらも特効薬というのはありませんが、高熱があれば座薬などでの解熱を行い、十分に水分を摂取して、安静にすることが大事です。
また、感染を防ぐためには、手洗いやうがいをこまめに行うことが重要です。
保育所や幼稚園で流行することが多く、罹患した子供が家庭内でさらに感染を広げてしまうことがあります。
診断を受けた場合には、マスクをつけて、更なる感染を広げない様にしましょう。特に小さな乳幼児が家庭にいる場合には、お兄ちゃん・お姉ちゃんから感染をもらわない様に、保護者の方が注意することが必要です(風邪症状のある子供には、手洗い・うがい・マスク装用を行いましょう)。

これらの夏風邪は、大人ではあまり罹患することがありません。
大人で発熱とのどの痛みがある場合には、扁桃炎の他、咽頭炎・喉頭炎を生じていることが多いです。

風邪症状でお困りの際にも、耳鼻咽喉科専門医へご相談ください。

イネ科の花粉症の季節です。夜の咳はありませんか?

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。

早いもので1年のうちの半分が終わり、7月になりました。
暖かい日も増えてきて、お散歩や公園遊び、屋外でのレジャーなど、楽しみが増えてくる季節ですね。

さて、雪解けの頃から始まっていた「ハンノキ」花粉症、そして前回お伝えしました「シラカバ」花粉症も一段落しました。

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(北海道立衛生研究所のHPより)
http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/hannnoki/hannnoki.htm

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http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/shirakaba/shirakaba.htm

そして、昨年もお伝えいたしましたが、5月下旬からはイネ科の雑草の花粉症が本格化しており、現在ピークを迎えております。

イネ科の雑草で代表的なものは、「カモガヤ」と「オオアワガエリ」です。

「カモガヤ」は牧草として有名ですが、道端や公園にもたくさん生えているので、よく見かけるのではないでしょうか。
下の写真が「カモガヤ」ですが、稲や麦のような穂をつけたような形をしているのが特徴で、家の周りを見てみると驚くほどたくさん生えていることがあります。

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(苫小牧のカモガヤ)

続いて「オオアワガエリ」です。
下の写真の様な特徴的な形をしており、これも牧草地に多いのですが、道端や公園にもたくさん見かけます。

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(苫小牧のオオアワガエリ)

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(北海道立衛生研究所のHPより)
http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/ine/ine.htm

例年7月いっぱいは、イネ科の花粉が飛散しますので、これらに対するアレルギーをお持ちの方は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりだけではなく、目のかゆみが生じることもあります。
6月初めからの鼻炎症状が改善しない方は、風邪が長引いているのではなく、イネ科の花粉症かもしれません。

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実際、6月に鼻症状で来院された患者さんで、これらのアレルギーが強く疑われて血液検査を受けられた方には、「カモガヤ」アレルギーが判明した方がたくさんいらっしゃいました。

耳鼻咽喉科専門医の診察を受けると、これらのアレルギーが無いか検査を受けることが出来ます。
花粉症が判明すれば、現在の治療の方針がしっかり立てられるだけではなく、来年以降も花粉症の症状が出る時期が予想できますし、適切な薬を早目に使用することで症状の出現を未然に防ぐことも可能となることがあります。
診察の際には、薬の処方を受けるだけではなく、原因をしっかり調べることをお勧めいたします。
 

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また、これも以前にお話ししたことがあるのですが、鼻炎症状のある方は、夜間~朝の起床時に限定した強い咳が出やすいのが特徴です。
原因としては、「アトピー咳嗽」、「咳喘息」、「後鼻漏による咳」などの可能性があります。

当院の過去のブログで解説しておりますので、宜しかったらご参照ください。
Googleで、「夜」と「咳」、あるいは「後鼻漏(こうびろう)」という単語で検索をすると、一番上に表示されます。おそらく、これらの症状でお困りの方が沢山いらっしゃるのだと思います。

https://taku-jibi.jp/blog/227/
(長引く夜間に強い咳でお困りの方へ)
https://taku-jibi.jp/blog/102/
(後鼻漏による咳)
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日中はほとんど咳が出ないのに、夜の咳、朝の咳が強い方は、アレルギー検査にてハウスダストやダニが原因と判明することもあります。

また、レントゲン検査で副鼻腔炎が発見されることもあります。副鼻腔炎の中には、鼻症状がほとんど無く、後鼻漏による夜の咳だけが症状となっている事も少なくありません。

この様な場合には、咳止めや気管支拡張剤を使用しても効果が無く、抗アレルギー剤や副鼻腔炎の薬を使用することで、症状が劇的に改善することもあります。

今回ご紹介したような症状がある時には、是非とも耳鼻咽喉科専門医へ御相談ください。

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今年もシラカバ花粉症が始まりました。

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。

気温も上がり、初夏の陽気を感じる日もある今日この頃です。
そして、今年も花粉症が本格化してきました。

前回もお伝えいたしました通り、4月にはハンノキの花粉症が始まりましたが、こちらは短期間で終わりました。
しかし、その直後のゴールデンウイークの頃から、「シラカバの花粉症」が始まっています。シラカバ花粉症では、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ、頭痛などの症状が強く出る傾向があります。

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鼻風邪と花粉症を区別することは重要です。
花粉症の場合には、風邪薬では効果が無いことが多く、また、花粉症の程度によって適切な薬剤を選択しなければ、抗アレルギー剤を内服しても十分な効果が得られないことがあります。
アレルギー性鼻炎かどうかを調べて、実際に鼻を見てもらってから処方を受けることが大事な理由は、ここにあります。

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それでは、今年の2月に発表されていたシラカバ花粉症の飛散予測について見てみましょう。

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(日本気象協会のHPより)
http://n-tenki.jp/sp/kafun/zenkoku/

飛散数の予想ですが、ここ数年との比較では130%とやや多く、昨年との比較では200%を超えて非常に多い、とされていました。

 

そして、実際の飛散量は以下の通りです。

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(北海道立衛生研究所のHPより)
http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/shirakaba/shirakaba.htm

 予想は当たっており、また気温の高い時期があったせいか、昨年よりも早期に大量の花粉が飛散していることが分かります。

 花粉症のときには、気道の過敏性が亢進して咳も出やすく、「アトピー咳嗽」と言われるような一度始まるとなかなか止まらない咳を合併することもあります。そして、鼻水が多くなると後鼻漏も増えるため、鼻汁による咳を伴って、さらに症状は悪化することがあります。
「鼻かぜではなく、シラカバ花粉症かも」、「鼻とのどの風邪ではなく、花粉症に伴う咳かも」と考えてみても良いかもしれません。
咳がなかなか止まらない場合には、耳鼻咽喉科専門医でアレルギーの検査を受けていただき、アレルギーの治療を開始することをお勧めすることがあります。

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 また、小児の場合には、鼻水の出る状態が長く続くと「中耳炎」を合併することが多いため、しっかりと耳垢を取り除いて鼓膜を確認することが重要だと考えています。中耳炎は軽症であれば薬を飲むことで改善しますが、重症化してしまうと、激しい耳痛、発熱、耳だれが出ることがあり、場合によっては鼓膜切開が必要になることがあります。小さな子供は、耳の不快感があっても保護者に訴えないでいることもあり、「鼻水が出ているし、もしかしたら中耳炎になっていないかな?」と考えてあげることが大事です。

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 そして、小児、成人を問わず、「アレルギー症状」と決めつけずに副鼻腔炎の有無を調べることも重要です。小児の場合、アレルギー性鼻炎患者の約50%が副鼻腔に異常があり、逆に副鼻腔炎患者の25~75%にアレルギー性鼻炎が認められると言われています。
2つの病気を合併している場合には、両方の治療が必要なことが少なくありません。

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 「ゴールデンウイーク前後から6月までの鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの鼻症状については、耳鼻咽喉科専門医の受診をお勧めいたします。

ハンノキの花粉症の季節です

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの院長黒田です。

雪も融けて、すっかり春の陽気となってきました。
小さなお子さんは、入園式や入学式を控えているでしょうか。また、転勤や新しい職場でのスタートなど、何かと生活環境が変わるこの季節、体調管理には気をつけたいですね。
ちょっとした風邪症状と思われても、早めに医療機関を受診することをお勧めいたします。

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さて、インフルエンザも終息に向かっていますが、今年は2月ごろからのB型インフルエンザが長く続きました。4/1現在でも、発熱で当院に来院された患者さんを検査するとB型と判明することがあります。患者さんの数はぐっと減りましたし、このブログがアップされる頃には終息していると思いますが、家族内感染を防ぐためにも、発熱を伴う風邪症状があれば遠慮なく御相談ください。

さて、春とともにやって来るのが花粉症です。

本州ではスギの花粉症が有名ですが、北海道では道南の一部を除いてスギ花粉症で困ることはありません。その代わり、北海道の植生の特徴として「カバノキ科」の樹木が多く、これらの花粉症の患者さんがたくさんいます。

カバノキ科には、「シラカバ」や「ハンノキ」があります。
「シラカバ」は、例年ゴールデンウィークの頃から花粉を飛ばすことで知られており、昨年は飛散量が非常に多く、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の痒みで困った方がとても多かったと思います。
一方、「ハンノキ」は、まだ雪が残る3月下旬頃から花粉を飛ばします。
ハンノキの周りには野鳥のさえずりも聞かれ、春の訪れをいち早く伝えてくれる樹木なのですが、花粉症の原因にもなります。
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以下は、今年の3/31現在、札幌のハンノキ花粉の飛散状況です。

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(北海道立衛生研究所HPより)
http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/hannnoki/hannnoki.htm

2012年はほとんど飛散しなかったのですが、昨年2013年は短期間に多数の花粉が飛びました。そして今年は既に飛散が始まっております。

鼻水、鼻づまり、くしゃみ、でお悩みの方は、ハンノキ花粉症の可能性もあります。
また、アレルギー性鼻炎をお持ちの方は、副鼻腔炎の合併も考えられます。
「風邪の残り」、「鼻かぜ」とは限らないため、耳鼻咽喉科専門医の受診と相談をお勧めします。

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また、アレルギー性鼻炎が疑われる際には、鼻炎の薬で治療するだけではなく、しっかりと検査をして確定診断をつけることが重要です。
当院では、花粉症を含めた成人用アレルギー検査の他に、小児の就学前アレルギー検査も受け付けておりますので、遠慮なく御相談ください。

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「経鼻インフルエンザ生ワクチン」って?

こんにちは。
院長の黒田です。

 一気に気温が下がってきました。
苫小牧は、相変わらず降雪量が少なく、今年は例年の半分程度ということで、道路のアスファルトが雪や氷で覆われることがほとんどありません。
今、この原稿を書いている最中に雪が降り出しましたが、ちらほらといった感じで、いまだに除雪は必要なさそうです。
このまま一度もスコップを使わず済むと良いのですが、、、。

 さて、幼稚園・学校の冬休みが終わりました。
年末年始に風邪をひかずに体調の良かったお子さんも、幼稚園や学校で風邪をうつしたり、うつされたり、ということで体調を崩しやすくなっています。
また、子供さんの風邪を家庭で大人がうつされたり、そうでなくとも気温が下がってきましたので、とかく体調が悪くなりやすい時期です。
外出時にはマスク、帰宅したら手洗いとうがいをするのが、一番の風邪予防法だと思います。

 皆さんご存知かと思いますが、新年スタートと同時に、札幌でのインフルエンザに関するニュースが飛び込んできました。
国立感染症研究所は1月6日、北海道札幌市の患者6人から2013年12月27日までに検出されたインフルエンザウイルスが、タミフルやラピアクタといった抗ウイルス薬に耐性を持っていると発表しました。
但し、タミフルが効きにくい半面、リレンザやイナビルといった別の薬剤は効果が確認されており、大きな問題にはなっていません。

 そして、苫小牧市でもインフルエンザの罹患者数が増えてきています。
当院でも、学校が始まった1/20以降、検査によってインフルエンザA型が検出される患者さんが増えています。
インフルエンザを普通の風邪として治療していると、場合によっては幼稚園や学校、職場や家庭に流行を起こしてしまう可能性もありますので、発熱を伴う風邪症状の場合には、お気軽にご相談ください。
小さなお子さんの場合には、インフルエンザを疑って受診されても、実は急性中耳炎ということもあります。子供は耳の症状を言葉で上手に訴えることができないので、鼓膜に異常が無いかを確認することも重要です。

私は、流行の状況をこちらのページで確認しています。
全ての患者さんが報告されているわけではありませんので、実際の患者数はこれよりも遥かに多いのですが、流行の目安として利用させていただいております。

http://ml-flu.children.jp/table_city.php?num=1&start_date=2014-01-18&end_date=2014-01-24
(MLインフルエンザ流行最前線情報DBのHP)

http://www.nih.go.jp/niid/ja/flu-m/813-idsc/map/141-flu-map.html
(国立感染症研究所のHP)

インフルエンザの予防接種ですが、本当に効くの?という声があります。
確かに、現在日本で行われている不活化ワクチンの皮下注射では、感染自体を防ぐことはできません。
インフルエンザウイルスを鼻や口から吸いこみ、これらの粘膜を経由して感染を生じるのですから、粘膜レベルで免疫力を上げておかなければ、感染自体を防ぐことはできません。

海外では、アメリカのMedImmune社 が、経鼻の生ワクチンを製造販売しており、アメリカでは2003年にアメリカ食品医薬品衛生局(FDA)が認可を出して使用開始となり、ヨーロッパでは2011年から認可されています。
日本ではまだ承認されていないため、「未承認の生ワクチン」の扱いです。未認可の生ワクチンなので、国産不活化インフルエンザワクチンのような副作用や合併症に対する補償はありません(日本医薬品医療機器総合機構の補償 )。何か副作用が生じたとしても国の補償はなく、基本は自己責任での接種 となります。日本の製薬会社や薬卸会社では在庫も販売もしていませんので、輸入代行会社を通じて個人輸入した生ワクチンを、患者さんが自己責任で接種するという状況です。
ポリオワクチンと違うのは、「不活化ワクチン」→「生ワクチン」、「皮下接種」→「鼻腔へ噴霧」という違いです。

経鼻ワクチンは国内未承認のため、製薬メーカーのホームページも英語版のみです。
動画を見ると、噴霧のイメージは分かると思います。

https://www.flumistquadrivalent.com/consumer/index.html
(MedImmune社のHP)

従来の不活化ワクチン皮下接種と、生ワクチンの経鼻噴霧の違いは、以下のページにも掲載されているので、参考にされるのも良いかと思います。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/influvaccine.html
(横浜市衛生研究所HPより引用)

経鼻生ワクチンの方が、現在の不活化ワクチンの皮下接種よりも全ての面で優れているかというと、そうではありません。メリットとデメリット、経鼻生ワクチンの副作用を十分に理解した上での接種が必要です。
http://trendstyle96.net/archives/3134
(TREND STYLE HPより引用)

当院では、国内で安全性が確認、承認されるまでは使用する予定はありません。
また、不活化ワクチンの皮下接種は、当初の予定通り1月末日をもって終了いたします。2月以降は希望があっても接種ができません(1月に1回目の接種を行った方の2回目接種が2月になる場合にのみ、2回目の予約と取り置きを致します)。在庫が少なくなってきたため、今後の接種は完全予約制となりますので、お電話か受付窓口でお問い合わせいただきますよう、宜しくお願いいたします。

インフルエンザによる出席停止期間について

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。

インフルエンザの予防接種は、もうお済みでしょうか。
以前にもお知らせ致しましたが、12月初めまでには最後の接種を済ませておくことをお勧め致します。詳しくは、前号のブログをご参照下さい。

北海道では、既にインフルエンザによる学級閉鎖も出ております
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131107-OYT1T00285.htm

前号に引き続き、インフルエンザに関する情報をお伝えしたいと思います。

【かぜとインフルエンザの違い】

普通のかぜは1年を通してみられますが、インフルエンザは季節性を示し、日本では例年11~12月頃に流行が始まり、1~3月にピークを迎えます。

かぜの多くは、発症後の経過がゆるやかで、発熱も軽度(多くは37℃台)であり、くしゃみやのどの痛み、鼻水・鼻づまりなどの症状が主にみられます。

これに対し、インフルエンザは高熱(多くは38℃以上)を伴って急激に発症し、全身倦怠感、食欲不振などの全身症状が強く現れます。関節痛、筋肉痛、頭痛も現れます。また、インフルエンザは、肺炎や脳炎(インフルエンザ脳炎)などを合併して重症化することがあります。

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【インフルエンザの迅速検査】

鼻の奥から粘液をぬぐい取り、迅速検査キットにて10分程度で結果が判明します。

検査で陽性と出た場合、インフルエンザと断定してほぼ間違いはありません。しかし、陰性と出た場合、インフルエンザであることもインフルエンザ でないこともあり得ます。特に発病後1日以内は検査の感度が低いため、インフルエンザであるのに検査では陰性となる可能性があります(これを偽陰性 と言います)。
早期発見・早期治療が原則で、発症後48時間以内の治療が有効なのですが、あまりにも早期の検査の場合には正しい結果が出ないことがあるのです。

1回検査をして陰性と判定されても、翌日以降の再検査で陽性と判定されることもあります。症状が続く際には、再度ご相談いただくことをお勧め致します。

当院では、出来るだけ感度が良く、また短時間で結果が判明する検査キットを採用しております。


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【インフルエンザに罹患した際の出席停止期間】

平成24年4月2日に、文部科学省より「学校保健安全法施行規則の一部を改正する省令の施行について」の通知が出され、インフルエンザ等の出席停止の期間の基準が改正され、出席停止期間が延長されました。
解熱した後もインフルエンザウィルスは排出され続けており、他の人に感染する危険性があるためです。
以前までの基準(解熱後2日)では、幼稚園や学校には登校できませんので、ご注意下さい。

(学校保健安全法施行規則 第19条 )

出席停止の期間の基準は、次のとおりとする。
インフルエンザ(鳥インフルエンザ(H五N一)及び新型インフルエンザ等感染症を除く)にあって
は、発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあつては、3日)を経過するまで

http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1319523.htm
 

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インフルエンザによる発熱期間が短いほど、登園・登校しても良い日も早くなるということが、お分かりいただけたかと思います。

また、小さなお子さんのいるご家庭では、家族内での感染を予防する意味で、お子さんを含めてご家族で予防接種を受けられた方が良いと思われます。

予防接種の効果が最大になるまでに約1ヶ月を要することを考慮すると、12月初めまでの接種をお勧め致します。12月末までは、予約無しで来院していただいてもワクチンの接種が可能です。

但し、年明け1月以降の予防接種については、予防効果の見地から考えると有効性に疑問があるため、当院では原則として行わない予定です。ワクチンの在庫に余裕がある場合には、1月に限り、完全予約制にて行うことも検討しております。詳しくは窓口、または電話にてお問い合わせをお願い致します。

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インフルエンザ予防接種の続報です。

こんにちは。
院長の黒田です。

先日ご案内していたインフルエンザの予防接種ですが、以下の通り決定いたしました。インフルエンザ予防接種に関する詳しい内容については、以前のブログにてご説明しておりますので、よろしければ再度ご参照ください。

(1) チメロサール(水銀を含有した保存料)が入っていない、1人で使い切り型のワクチンは、流通数自体が少なくて在庫数に限りがありますので、無くなり次第終了です。小さなお子さんや、授乳中の方、妊婦さん(通院中の産婦人科で接種の許可すみ)、水銀の副作用が心配な方には、特にお勧めいたします。

水銀なしをご希望の方は、
・1回接種の方は、入荷次第早い者順で終了
(予約確保は原則として行っていませんが、早期の接種希望の方はお電話で
お問い合わせください)。
・2回接種の方(13歳未満)は、1回目を当院で行った場合に限り4週後まで
確保の予約を受け付けます。

(2) 小児は、誤接種を防ぐために母子手帳を持参して下さい。

(3) 下記に該当する方は、公費助成により、窓口負担1,050円です。
証明書や手帳を持参して下さい。
・60-64歳の苫小牧市民で、一定の障害者はそれを証明する身体障害手帳。※1
・65歳以上の苫小牧市民は、年齢を確認するための運転免許証や保険証。

※1 心臓・腎臓・呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に
障害を有する方で、身体障害者等級が単独で1級の方。
※1 予防接種を希望する方は、かかりつけの医師とよく相談のうえ、接種を受ける
か否か判断してください。

(4) 上記(3)該当者で、かつ生活保護世帯は無料です。保護手帳を持参ください。

(5) 接種開始日は、10/21(月)です。
10月中は、完全予約制とさせていただきます。
当院診察時間にお電話にてお問い合わせをお願いいたします。
(TEL) 0144-53-5800

11月以降ですが、予約の方を優先にしたいと考えております。完全予約制では
ありませんが、確実に接種を受けていただくためには、在庫確認のために電話での
お問い合わせと予約をお勧めいたします(在庫がなくなり次第終了いたします)。

チメロサールの入っていない、1人で使いきりのタイプは、今のところ入荷日が
決まっておりません。入荷日につきましては、お電話にてお問い合わせをお願い
いたします。

以前のブログでもご説明いたしましたが、遅くとも12月上旬までには接種を済ませ
ておくことをお勧めいたします。
2回接種の方は、1回目を10月下旬~11月上旬に、2回目をその3~4週後に
受けることをお勧めいたします。

(6) 価格と回数

【生後6か月以上 1歳未満】

1回2000円

2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)。
母子手帳をご提出ください。

【1歳以上 3歳未満】
→水銀の添加物を含まず、アレルギーなどの副作用が少ないタイプも選べます。
但し、数に限りがありますので、在庫がなくなり次第で終了になります

1回2000円
1回3000円(水銀の保存料なし。1人で使い切りタイプ)

2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)。
母子手帳をご提出ください。

【3歳以上 13歳未満】
→水銀の添加物を含まず、アレルギーの副作用が少ないタイプも選べます。
製造数が非常に少ないです。在庫がなくなり次第、終了します

1回2500円
1回3300円(水銀の保存料なし。1人で使い切りタイプ)

2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)。
小児は母子手帳をご提出ください。

【13歳以上】
→水銀の添加物を含まず、アレルギーの副作用が少ないタイプも選べます。
製造数が非常に少ないです。在庫がなくなり次第、終了します

1回2500円
1回3300円(水銀の保存料なし。1人で使い切りタイプ)

原則として1回接種です。※2

※2 一般に、13歳以上では1回接種で十分な免疫が得られるとされています。
但し、13歳以上でも基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が
抑制されている状態にあると考えられる方などは、医師の判断で2回接種
となる場合があります。

 ワクチンは数に限りがある貴重なお薬で、また瓶の製剤の場合、一度開封してしまうと保存することができません。大事なワクチンが無駄にならないよう、窓口で予約していただくことをお勧めいたします(予約がなければ接種が受けられないということではありませんが、確実に接種を受けていただけるためには予約をお勧めいたします)。

 また、体調を崩したり、都合が悪くなって予約をキャンセルされる際には、早めにご連絡いただけますと、貴重なワクチンが無駄にならずに済みます。御協力のほどを宜しくお願いいたします。

 その他、インフルエンザの予防接種に関するお問い合わせは、遠慮なく、当院の診察時間にお電話でお願いいたします。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
(厚生労働省のホームページ)

 

長引く夜間に強い咳でお困りの方へ

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。

本日は、長びく夜間に強い咳のお話です。

・熱も無いし、のども痛くないけれども、咳だけがなかなか治らない。
・昼間は何ともないけれど、夜になると咳がひどくなる。
・病院から咳止めをもらっているし、胸のレントゲンも聴診音も異常がないのに咳が続く。

そんな経験はないでしょうか。

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咳がある時には咳止めの薬を長く飲んでいれば、いずれは治るのでしょうか。
私はそうは思いません。
長びく咳に、脳へ直接作用する中枢性咳止めを漫然と使用することは、症状が良くならないだけではなく、原因が分からなくなるため、場合によってはやめた方が良いかもしれません。
(麻薬の「リン酸コデイン」、 非麻薬の「アストミン」、「メジコン」、「アスベリン」など)

咳の原因にも色々な種類があり、その原因に応じた治療をしなければ、咳止めを内服しても症状の改善は期待できません。一つの例として、以前に「後鼻漏による咳」をご紹介いたしました。いくら咳止めを使用しても、鼻の治療をしなければ治らない咳です(詳細については、過去の記事をご参照ください)。

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胸の検査を受けても異常が無く、のどに炎症も無い、後鼻漏も無いのに咳が続く場合は、どのように考えたらよいのでしょうか。

長びく咳の原因疾患には以下のようなものが考えられます。

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上記の4. 5. 6.が、鼻炎や副鼻腔炎が関連した咳です。
今回は頻度の高い、2.「咳喘息」と3.「アトピー咳嗽」についてご説明いたします。

日本における慢性咳嗽(3週間以上の咳)の3大原因は、
咳喘息
アトピー咳嗽
副鼻腔気管支症候群
です。

上記とよく似た言葉で 『気管支喘息』 がありますが、こちらは、
1)    気管支の粘膜が腫れて、その周囲の筋肉も収縮して、空気の通り道が狭くなる病気。
2)    突然に「ヒューヒュー」「ピーピー」「ゼイゼイ」とする息苦しさや咳が出る病気。
(これを「喘鳴(ぜんめい・ぜいめい)」と言います)
3)    薬で改善することが多いですが、重症の場合には入院が必要になることがあります。
4)    「ヒューヒュー」「ゼイゼイ」と喘鳴があって苦しい場合には、小児科や内科を急いで受診されることを強くお勧めいたします。

今回は、「咳喘息」と「アトピー咳嗽」の症状や治療について、分かりやすくご説明していきたいと思います。

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【咳喘息】

 喘鳴や呼吸困難を伴わず、症状は乾いた咳のみです。夜間(特に就寝時、夜中から早朝、起床時など)に多く、温度差のある空気を吸い込んだ時にも生じます。

 発生原因はまだ明らかではありませんが、気管支の周りの筋肉に軽度の収縮が起こり、筋肉内の神経を通じて脳の咳中枢が刺激され、その結果として咳が出ると考えられています。したがって、気管支の筋肉の収縮を改善する気管支拡張剤が有効です。

 咳喘息の簡易診断基準ですが、
(1) 喘鳴を伴わない咳が、3週間以上持続。病院で聴診をしても喘鳴がない。
(2) 気管支拡張剤が有効
です。
つまり、気管支喘息とは診断されなくても、気管支拡張薬がよく効くのです。

 治療ですが、
軽症: 気管支拡張薬のみ、又はロイコトリエン拮抗薬の併用で咳嗽が消失。
中等症: 吸入ステロイド薬の併用で咳嗽が消失。
重症: 経口ステロイド薬の併用で咳嗽が消失。
難治性:上記の治療でも咳嗽が消失しない場合。
(重症と難治性は専門医の診療が必要です)。

咳喘息の30%は、数年の内に典型的喘息を発症しますが、長期吸入ステロイド療法は
これを予防する効果があります

※    咳喘息は、短期間で治療を中断してしまうと再発しやすい傾向があり、2~3ヶ月間の吸入ステロイド薬による治療が必要です。

※    咳喘息は気道のアレルギー反応と末端の気道の閉塞が特徴的な病気です。そこで、気道のアレルギー反応を抑える吸入ステロイド薬と気道の閉塞を抑える気管支拡張薬が、一度に吸入することのできる「合剤」があります(最後にご紹介いたします)。

【アトピー咳嗽】

 1989年に日本から提唱された疾患概念で、乾いた咳が出ます。夜間(特に就寝時、夜中から早朝、起床時など)に多く、温度差のある空気を吸い込んだ時にも生じます。気管支拡張薬が無効で、ヒスタミンH1-拮抗(きっこう)薬とステロイド薬が有効です。

「アトピー素因」とは、アレルギー性疾患の既往歴がある、家族にアレルギー疾患の方がいるなど、アレルギー疾患を発症する可能性のある素因、という意味です。気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎のいずれかの既往がある方は、これに該当します。

 気管や気管支に好酸球というアレルギー細胞が関連した炎症が生じ、これらの表面の知覚神経が過敏になり、咳感受性が亢進して咳が出ます。咳喘息でも同様の病態は生じますが、アトピー咳嗽では末梢気道(内径が2mm未満の細い気管支)には生じないのが違いです。

 アトピー咳嗽の簡易診断基準ですが、
(1)    喘鳴や呼吸困難を伴わない乾性咳嗽が3週間以上継続
(2)    気管支拡張薬が無効
(3)    アトピー素因を示唆する所見や、痰に好酸球(アレルギー細胞)の増加がある
(4)    ヒスタミンH1拮抗薬 又は/及び ステロイド薬で咳発作が消失
です。
咳喘息とアトピー咳嗽は、区別するのが難しい場合もあります。気管支拡張薬が無効でヒスタミンH1拮抗薬やステロイド薬で改善することが、診断の決め手になることもあります。これを診断的治療と言います。

※アトピー咳嗽が気管支喘息に移行することは、原則としてありません。よって、症状が軽快した場合、咳喘息では長期吸入ステロイド療法が推奨されますが、アトピー咳嗽では治療を終了します。

以上、長びく咳について、私なりにまとめると、以下の図のようになります。
長びく咳があれば、まずは内科の先生の診察を受けて、胸のレントゲンや聴診で異常がないことを確認してもらうことが重要です。肺結核やマイコプラズマ肺炎、COPDなどの肺疾患がないことが確認されたのに、咳が長引いているときは、以下の様に考えることができます。

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疾患別の治療薬は以下の通りです。

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http://www.3nai.jp/weblog/entry/27953.html
(金沢大学呼吸器内科ホームページより)

 では、咳が長引いて夜も眠れないような場合、気管支拡張剤だけを使って様子見となるのでしょうか。
 それが「咳喘息」だった場合には症状は改善するでしょうが、もしも「アトピー咳嗽」だった場合には、症状の改善は期待できません。次回の受診日まで症状の改善がない可能性があることから、実際の診療の際には、咳の状態やアトピー素因の有無などにより、ロイコトリエン拮抗薬やステロイド吸入剤なども一緒に処方することがあります。アレルギー性鼻炎の患者さんは、ヒスタミンH1拮抗薬とロイコトリエン拮抗薬を同時に処方することもあります。

【長引く咳の治療に使う薬(例)】

(1)気管支拡張薬

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ホクナリンテープ

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ベラチン

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セレベント

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メプチン

(2)ロイコトリエン拮抗薬
ロイコトリエンという気管支収縮や分泌物(痰)の増加作用を有する物資の作用を阻害する薬で、気管支拡張作用と気道炎症抑制作用を有する薬です。アレルギー性鼻炎合併喘息や運動誘発性喘息、アスピリン喘息に有効な薬です。

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キプレス

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オノン 

(3)ヒスタミンH1拮抗(きっこう)薬
(3)ヒスタミンH1拮抗(きっこう)薬
いわゆるアレルギー用の内服薬です。
咳が主訴で、鼻の症状は無いのになぜ鼻炎薬を処方されるのが疑問の方もいらっしゃる方もいるかもしれません。しかし、前述の通り、アレルギー素因のある方では高い咳止め効果が得られることがあります。
 

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ザイザル

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アレグラ

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アレロック

 
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ジルテック ドライシロップ

(4)吸入ステロイド
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フルタイド

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キュバール

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オルベスコ

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パルミコート

(5)合剤
 (気管支拡張薬)+(吸入ステロイド) の両方が入った合剤です。
 咳喘息には著効し、アトピー咳嗽には気管支拡張薬成分は無効ですがステロイド成分の効果があります。
 特に咳の症状が強い時期には、合剤を使うことにより咳が速やかに改善します。治療を開始した当日、遅くとも数日中までには「とてもよく効いた」「眠れるようになった」と多くの患者さんがその効果を実感できます。
 

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アドエア

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シムビコート

繰り返しになりますが、
「長びく咳」 = 「咳喘息 または アトピー咳嗽」
では、ありません。

「ヒューヒュー」「ピーピー」という音のある咳や呼吸音がある場合、さらに呼吸苦も伴っている場合には、急いで小児科や内科を受診することをお勧めいたします。

また、見逃してはいけない肺疾患(結核や肺炎、百日咳、腫瘍など)がないかの確認のために、小児科や内科の先生に肺を診察していただくことも重要です。

3週間未満の短期間の咳はもちろん、3週間以上の長びく咳でお困りの場合にも、当院にお気軽にご相談ください。