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今年もシラカバ花粉症が始まりました。

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。

気温も上がり、初夏の陽気を感じる日もある今日この頃です。
そして、今年も花粉症が本格化してきました。

前回もお伝えいたしました通り、4月にはハンノキの花粉症が始まりましたが、こちらは短期間で終わりました。
しかし、その直後のゴールデンウイークの頃から、「シラカバの花粉症」が始まっています。シラカバ花粉症では、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ、頭痛などの症状が強く出る傾向があります。

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鼻風邪と花粉症を区別することは重要です。
花粉症の場合には、風邪薬では効果が無いことが多く、また、花粉症の程度によって適切な薬剤を選択しなければ、抗アレルギー剤を内服しても十分な効果が得られないことがあります。
アレルギー性鼻炎かどうかを調べて、実際に鼻を見てもらってから処方を受けることが大事な理由は、ここにあります。

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それでは、今年の2月に発表されていたシラカバ花粉症の飛散予測について見てみましょう。

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(日本気象協会のHPより)
http://n-tenki.jp/sp/kafun/zenkoku/

飛散数の予想ですが、ここ数年との比較では130%とやや多く、昨年との比較では200%を超えて非常に多い、とされていました。

 

そして、実際の飛散量は以下の通りです。

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(北海道立衛生研究所のHPより)
http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/shirakaba/shirakaba.htm

 予想は当たっており、また気温の高い時期があったせいか、昨年よりも早期に大量の花粉が飛散していることが分かります。

 花粉症のときには、気道の過敏性が亢進して咳も出やすく、「アトピー咳嗽」と言われるような一度始まるとなかなか止まらない咳を合併することもあります。そして、鼻水が多くなると後鼻漏も増えるため、鼻汁による咳を伴って、さらに症状は悪化することがあります。
「鼻かぜではなく、シラカバ花粉症かも」、「鼻とのどの風邪ではなく、花粉症に伴う咳かも」と考えてみても良いかもしれません。
咳がなかなか止まらない場合には、耳鼻咽喉科専門医でアレルギーの検査を受けていただき、アレルギーの治療を開始することをお勧めすることがあります。

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 また、小児の場合には、鼻水の出る状態が長く続くと「中耳炎」を合併することが多いため、しっかりと耳垢を取り除いて鼓膜を確認することが重要だと考えています。中耳炎は軽症であれば薬を飲むことで改善しますが、重症化してしまうと、激しい耳痛、発熱、耳だれが出ることがあり、場合によっては鼓膜切開が必要になることがあります。小さな子供は、耳の不快感があっても保護者に訴えないでいることもあり、「鼻水が出ているし、もしかしたら中耳炎になっていないかな?」と考えてあげることが大事です。

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 そして、小児、成人を問わず、「アレルギー症状」と決めつけずに副鼻腔炎の有無を調べることも重要です。小児の場合、アレルギー性鼻炎患者の約50%が副鼻腔に異常があり、逆に副鼻腔炎患者の25~75%にアレルギー性鼻炎が認められると言われています。
2つの病気を合併している場合には、両方の治療が必要なことが少なくありません。

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 「ゴールデンウイーク前後から6月までの鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの鼻症状については、耳鼻咽喉科専門医の受診をお勧めいたします。