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【令和3年度のインフルエンザワクチンの接種のお知らせ】

  こんにちは。院長の黒田です。
 
 今年も、「新型コロナウイルス感染症」で、従来の生活が一変したままでした。
ただ、新型コロナウイルスのワクチン接種が確実に進んでおり、11月末までには、希望する全ての方への2回接種が終了する見込みです。
 ワクチン2回接種の証明書を発行して、海外渡航や飲食店への出入りの条件にしようという動きもあるようですが、既に3回目接種についても、世界的に議論されています。
 早く、マスクを外して外出できて、学校行事や、お祭りや各種イベントが、以前のように出来るようになることを願っています。
 私も微力ながら、当クリニックでの個別接種だけで無く、集団接種会場にも出向して、早くこの地域の感染がおさまり、集団免疫ができるよう、協力させていただいています。

 また、当クリニックでは、新型コロナ感染症対策をできる限り行って、安全に診察を受けていただけるように工夫しております

下記の写真をクリックすると、詳細が表示されます
TEC感染対策
      
 さて、今年も「インフルエンザ」の予防接種の時期になりました。
 上述の「新型コロナウイルス」の影響で、みなさんの感染症への意識が高まり、今年もインフルエンザの予防接種を早期から希望する方がいると予想されていました。実際、9月中にたくさんの方から予防接種に関する問い合わせがありました。
 当クリニックでは、例年以上に早く、夏頃にはワクチン確保の準備を進めておりました。

 接種の予約時期が遅くなり過ぎて「接種を希望しても医療機関にワクチンの在庫が無く、受けられなかった」、予約するのを忘れて「1回目の接種を受けたのに、2回目が受けられなかった」という事が無いように、早めに接種の計画を立てていただくことをお勧めいたします。


【今年のワクチン供給量】

 下記のグラフの通り、今年の供給量は、昨年よりも大きく減ります。製造量が少なければ昨年比で77%程度まで減り、多く製造できたとしても84%まで減る予定です。
 「供給量=流通量」ではありませんので、実際の流通量は、昨年比で60%程度ではないかと予想しています。
 いずれにしても、今年のワクチンの流通量は、昨年よりも大幅に減少します
 (下のグラフをクリックすると拡大表示されます

21/22インフルワクチン供給量の見込み
  

 ワクチン供給量の推移予想ですが、下記のグラフの通り、12月初めまでは例年以上に少ないです。12歳以下では、1回目の接種を11月中には終える必要がありますが、この時期にワクチンが非常に少ないことが分かります。
 また、12月初め以降も、例年よりもかなり少ない量しか供給されません。医療機関でも十分な量のワクチンの確保ができず、しかも早い時期に在庫が無くなって接種を終了することが予想されます。
 このため、今年は早い時期にインフルエンザの予防接種の予約が必要だと思われます
下記のグラフをクリックすると、拡大表示されます
   
21/22インフルワクチン供給量の見込み(週次)
       (厚生労働省のHPより)



【接種の年齢と回数】

(1) 6か月以上3歳未満  1回0.25ml 2回接種
(2) 3歳以上13歳未満   1回0.5ml   2回接種
(3) 13歳以上        1回0.5ml   原則として1回接種(特別な事情があれば2回接種)
      
※ 生後0~6ヵ月まではワクチンを接種しても抗体が増えず、有効性が確認されていないため、ワクチン接種の対象となっていません(接種希望があっても接種できません)
※ 1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を受けて構いません。
※ 2回接種する場合は、腕の腫れを減らすため、左右交互に打つことが勧められています。
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【ワクチン接種のおすすめ時期】

 インフルエンザワクチンは接種後2週目から抗体が上昇し始めて1ヵ月でピークに達し、その効果は約5ヵ月間持続します。2回接種が必要な場合、1回目の接種で抗体がピークに達している1か月後に追加接種した場合に、最も抗体が上昇します。2回目の接種はこの頃に受けるのがよいでしょう(一般的には、接種間隔は2~4週とされています)。

 以下は当院として推奨するワクチン接種スケジュールの例です。
 遅くとも12月上旬までには最後の接種を済ませておくことをお勧めいたします
 
(12歳以下)
  1回目 10月下旬~11月上旬
       ↓(4週後)
  2回目 11月下旬~12月上旬
 
(13歳以上)
   11月上旬~12月上旬
 
 ワクチン接種後の効果の持続期間ですが、一般的には、2回の接種後1か月で77%が有効予防水準に達し、接種後3ヶ月で有効抗体水準は約78.8%と維持されていますが、接種後5ヶ月では約50.8%まで減少すると言われています。
 つまり、最後の接種が11月上旬の方は、2月上旬までは約80%、4月上旬までは50%の抗体が維持されます。最後の接種が12月上旬ですと、3月上旬までは80%、5月上旬までは50%、ということになります。

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【他の予防接種との間隔】
  
 令和2年からは、接種間隔の決まりが変わりました。
「生ワクチン→生ワクチンだけは、間隔をあける必要があります」が、それ以外は間隔をあける必要が無く、同時接種も可能となりました。
 インフルエンザワクチンは「生ワクチンではなく、不活化ワクチン」ですので、他の一般的な予防接種との間隔を気にせずに、接種することが出来ます。
        
詳しくは、下記の資料をご覧下さい。
(下記資料は、クリックで拡大します)
 ワクチン接種間隔        
     
 但し、今年は、「新型コロナウイルスのワクチン接種」があります
新型コロナワクチンの接種の前後2週間は、他のワクチンの接種が出来ません

 
下記の画像をクリックすると拡大表示されます

新型コロナワクチンの接種間隔
     (厚生労働省のHPより)

 例文の通りで、11/1に新型コロナワクチンの1回目の接種を受けると、11/15まではインフルエンザの予防接種は受けられません。そして、仮に11/15に接種をしたとすると、その後さらに2週間が経過した11/29までは、新型コロナワクチンの2回目の接種は受けられません。

 新型コロナワクチンは2回接種する必要です。
・「ファイザー社のワクチン」は接種間隔が3週間なので、その間にインフルエンザワクチンを接種するのはできません。
・「モデルナ社のワクチン」は接種間隔が4週間なので、ぴったり真ん中の1日のみはインフルエンザワクチンの接種は可能です(そこまで厳密に出来るか不安ですよね)。

当院としては、早めに新型コロナワクチンの2回接種を終了し、その後2週間経過してから、インフルエンザの予防接種を受けていただきます
これから、新型コロナワクチンを受けられる方は、早めに接種を行い、11月にはインフルエンザの予防接種を受けられるようにしましょう。

・11歳以下は、新型コロナワクチンの接種の対象外ですので、大丈夫です。
・13歳以上は、新型コロナワクチンの2回目接種の2週間後から、受けられます。
問題は12歳で、どちらも2回ずつ、合計4回の接種が必要です。
 苫小牧市では10月8日(金)までに、新型コロナワクチンの接種券が発送されます。
 接種券が届き次第、できるだけ早く、コロナワクチンの予約と2回の接種を行い、
 その2週間後からのインフルエンザワクチン2回分の予約も必要です。


【12歳に対する、スケジュールの一例を考えてみました】
① 10/12(火)  新型コロナ1回目(ファイザー社)
② 11/2(火)  同2回目・・・①の3週間後
③ 11/16(火)  インフルエンザ1回目・・・②の2週間後
④ 11/30(火)~12/14(火)  同2回目・・・③の2~4週間後

当院では、「新型コロナワクチン」も、「インフルエンザワクチン」も受け付けていますので、合計4回分の予約・日程の相談が可能です。
窓口もしくは下記の電話で、遠慮無くご相談ください。

 (TEL)0144-53-5800 (診察時間に受け付けています)
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【妊娠中・授乳中の接種】
 
 妊婦または妊娠している可能性のある場合には、「予防接種の有益性が、危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること」となっています。よって、万が一の危険性を心配される方は、接種を控えたほうが良いと思われます。
 妊娠中の方は、通院中の産科担当医にご相談されることをお勧めいたします
 「接種は問題が無い」と言われた妊婦さんは、当院でワクチン接種が可能です

 
 一方、授乳期間中は、インフルエンザワクチンを接種しても支障はありません。インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」というタイプで、ウイルスの病原性を無くしたウイルスの成分を用いているため、ウイルスが体内で増えることが無く、母乳を介してお子さんに影響を与えることはありません。    
 授乳期間中にインフルエンザに罹患してしまった場合、授乳を続けながら治療薬(タミフル・イナビルなど)は使用出来ません。なので、授乳しながらでも受けられるワクチン接種による予防をお勧めいたします。 
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【当クリニックの予防接種】
 
(1) チメロサール(水銀を含有した保存料)の入っていない、1人で使い切り型のワクチンは、今回のシーズンもごく少量しか製造されていません
 妊婦さんや、水銀が気になる方、一つのワクチン容器から複数人数分を取り分けて使うことが気になる方、などのために、少量のみ確保しています(無くなり次第終了します)。
  シリンジタイプ ←使い切りタイプは稀少。

(2) 経鼻ワクチンは行っていません
    従来型の注射ワクチンのみです。経鼻ワクチンが「推奨されるワクチン」として国内で認可された場合には導入を検討いたしますが、現状では行っていません。

(3) 小児は、誤接種を防ぐために「母子手帳」を必ず持参して下さい
    持参の無い場合、安全を重視して、接種はできません。
 
(4)接種開始日は、10/18(月)です
   『完全予約制』です

     (在庫がなくなり次第終了いたします)
    
   (TEL) 0144-53-5800
  診察時間内に、窓口又はお電話にてお問い合わせください)
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(5) 価格と回数
 
【生後6か月以上 3歳未満】 
 
    バイアルタイプ←終了しました
 2600円

2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後がお勧めです)
必ず、『母子手帳』をご提出ください



【3歳以上 13歳未満】
水銀の添加物を含まず、アレルギーなどの副作用が少ないタイプも選べます。
(製造数が非常に少ないです。在庫がなくなり次第、終了します)
 バイアルタイプ シリンジタイプ
 3200円   3800円   
    ↑終了しました       1人で使い切りの安全タイプ

2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)
小児は、必ず「母子手帳」をご提出ください(小学生は、できれば提出して下さい)




【13歳以上】
水銀の添加物を含まず、アレルギーなどの副作用が少ないタイプも選べます。
(製造数が非常に少ないです。在庫がなくなり次第、終了します)
バイアルタイプ シリンジタイプ
3200円       3800円 
    ↑終了しました       1人で使い切りの安全タイプ
 
・原則として1回接種です 。
※ 一般に、13歳以上では1回接種で十分な免疫が得られるとされています。
  但し、13歳以上でも基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が抑制されている状態にあると考えられる方などは、医師の判断で2回接種が可能な場合があります。


【公費助成を受けられる方】

期間は、令和3年10月1日~3年1月31日(在庫が無くなり次第終了)
・下記に該当する方は、公費助成が受けられます。
氏名・年齢・住所を確認できる身分証明書や、必要な手帳をお持ちでない場合には、公費助成は受けられません
必要書類をお忘れの方は、持参のうえで再来院をお願いいたします
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窓口での負担は、1,300です。 ←終了しました 
7インフル公費
 非課税世帯の方でも、生活保護世帯以外の方は有料です。
 期間外の接種は、対象外となりますのでご注意ください。
 苫小牧市に住んでいても、苫小牧市に住民登録が無い場合は対象外となります。
 市外の医療機関で接種したときなど、全額自己負担で接種された方への補助はありません。
 

ワクチンは数に限りがある貴重なお薬です。
体調を崩したり、都合が悪くなって予約をキャンセルされる際には、早めにご連絡いただけますと、貴重なワクチンが無駄にならずに済みます。御協力のほど宜しくお願いいたします。
 
その他、インフルエンザの予防接種に関するお問い合わせは、遠慮なく、当院の窓口またはお電話でお願いいたします。
詳細については、下記の厚生労働省のHPに記載がありますので、ご参照下さい。

(下記のボタンをクリックすると、厚生労働省からのインフルエンザに関する情報が閲覧できます)
厚労省  
    (厚生労働省のホームページ)