こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。
おかげさまで、開院から1か月がたちました。
さて、最近は「季節の変わり目で鼻風邪をひいたのではないかと思う」とのことで来院される方が増えております。
果たして、皆さん本当に鼻風邪なのでしょうか。
下の図をご覧ください。
「北海道立衛生研究所」のHPに掲載されている、シラカバ花粉の飛散状況です。
(北海道立衛生研究所のHPより)
http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/shirakaba/shirakaba.htm
今年のシラカバ花粉の飛散状況がHP上で更新されています。Internet ExplorerとFirefoxでは、表示内容が異なることがあるようです(上記はFirefoxの画像です)。
例年、道央地区ではゴールデンウイーク頃にシラカンバの花粉が大量に飛散するために、アレルギー性鼻炎を発症される方がたくさんいらっしゃいます。
今年は春先の気温が低く、例年に比べて飛散開始時期が遅かったのですが、札幌でもようやくシラカバ花粉が飛散し始めたようです。
昨年の今頃は飛散が収束していたのですが、今年はこれからピークを迎えます。苫小牧の飛散時期は、札幌に比べると若干のずれがありますが、ほぼ同様と思われます(気温が低いと飛散開始が遅くなります)。
さて、例年との比較ですが、今年は去年と比べてシラカバ花粉は沢山飛ぶのでしょうか?
その答えが以下の図に示されています。
本州では春のスギ花粉症が有名ですが、北海道では道南の一部を除けば、スギ花粉症自体は稀です。その代わり、北海道ではシラカンバ花粉症が有名です。
「日本気象協会」HPより
http://www.jwa.or.jp/content/view/full/4902/
北海道だけが、スギ花粉情報ではなくシラカバ花粉情報となっているのも、上記の理由からです。
今年2013年の飛散量は、昨年2012年と比較して「非常に多い」となっています。が、ここ数年と比べると「例年並み」となっています。
これはどういうことでしょう?
同じページよりの抜粋ですが、北海道のシラカバ花粉の飛散量は、例年比では110%とほぼ同じですが、昨年比では880%(!)と予想されています。
昨年の飛散量が極端に少なかったために、このような数字になっていると思われます(昨年が極端に少なかったわけです)。
地方 |
花粉 種別 |
飛散 開始時期 |
飛散量 | 2012年夏の気象 | |
例年比(地方平均値) | 前年比(地方平均値) | ||||
北海道 | シラカバ | 4月下旬 | やや多い(110%) | 非常に多い(880%) |
気温:高い 日照時間:平年並 降水量:少ない |
昨年の春にはほとんど鼻炎の無かった方でも、今年はシラカバ花粉症に気をつけた方が良いかもしれません。
この時期に鼻炎症状のある方は、耳鼻咽喉科専門医にご相談下さい。