院長の黒田です。
秋を通り越して一気に気温が下がり、札幌をはじめとした道内各地では早くも積雪が見られます。
苫小牧でも降雪の予報が出始めており、暖房をつけているご家庭も多いのではないでしょうか。
さて、前回のブログでは、
・今シーズンのインフルエンザワクチンの状況(経鼻ワクチンが推奨されていない。チメロサール(保存料の水銀)の入っていないワクチンが製造されない)
・ワクチン不足の可能性
について、ご説明いたしました。
今回は、「今年のインフルエンザの流行は、早く来るかもしれない」というお話です。
沖縄県では、インフルエンザの流行が例年に無い早い立ち上がりとなっています。
10月初めの時点で、那覇市の定点当たり患者数が11.17人と、注意報レベルである10人を超えています。県全体でも、過去8シーズンで2番目に高い数字です。
検出されている株は、全てA型の香港型(AH3型)だったようです。AH3型は、他の株に比べて重症化しやすいことで知られています。
また、感染者の年齢を見ると、10歳代が107人で最も多く、0-9歳が72人、60歳以降が63人だったそうです。
(以上、「日経メディカル」記事より一部引用)
まだ、流行期の始まりの段階に過ぎず、確定的ではありませんが、以下の傾向が予想されます。
1.例年と比べて、流行の立ち上がりが早い
2.重症化しやすいAH3型が先行している
3.10歳以下で流行
実際、苫小牧保健所管内でも、続々と感染者の報告が出ています。
今週も新たに27名の新規感染の報告があり、全てA型インフルエンザです。
当院では、10/24からインフルエンザワクチンの予防接種を開始していますが、例年になく早い段階で接種を済ませている方が多いです。
そして、11月以降の接種を希望の方も、続々と予約が入っている状況です。
昨シーズンは、年明けまで感染者がほとんどいなかったせいもあり、年内に予防接種を受ける方も少なかった印象があります。
しかし、今シーズンは、
・上記の早期流行と重症化の予想
・既に苫小牧保健所管内でA型感染者が続々と増えている事実
・ワクチンの供給が足りなくなる可能性がある(院長ブログの前号を参照)
ことを考えて、早めの接種が良いかもしれません。
当クリニックでの予防接種に関して、ご不明な点があったり、予約をご希望の方は、遠慮無くお電話で御相談ください。