ヨモギ花粉症とヘルパンギーナが流行しています

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの院長 黒田です。

9月に入り、徐々に気温が下がり、過ごしやすい日が増えてきました。
朝・晩には、冷たい風も吹き始め、昼間の青空もどことなく秋空の雰囲気です。

さて、今年も秋の花粉症が始まっています。
8月中旬から9月には、ヨモギの花粉が飛散します。
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(北海道立衛生研究所のHPより)

ヨモギは、公園や道端、時には住宅のすぐ隣にたくさん生えていることがあります。
クリスマスツリーのモミの木のような形をしており、大きさは大人の背丈ぐらいまで伸びることがあります。

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鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみが出てきたら、「気温が下がって風邪を引いただけ」と考えずに、「もしかしたら花粉症?」と疑ってみたほうが良いかもしれません。
毎年、季節の変わり目のこの時期に鼻症状や目のかゆみが出るようであれば、一度アレルギーの検査をして、しっかりと診断病名をつけて治療したほうが良いかもしれません。
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そして子供さんに鼻症状が出ている時には、中耳炎が無いか確認することも重要です。
発熱を伴う鼻水では、「風邪」ではなくて、「アレルギー性鼻炎と急性中耳炎」ということもあります。
小さなお子さんでは耳に関する症状を上手に訴えることが出来ないため、中耳炎の発見が遅れてしまい、重症化してからの来院となってしまうこともあります。重症化してしまうと、治るまでに日数がかかる他、場合によっては鼓膜切開が必要になる場合もあります。
子供の場合には、鼻水が出たら念のため耳も確認、が宜しいかと思います。

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さて、当ブログでは、アレルギーに関する情報ばかりが続いてしまいましたので、別な話題も御紹介いたします。

現在、幼稚園や保育所などで「子供の夏風邪」が流行っております。
正確にいうと、「ヘルパンギーナ」というウイルス性の感染症です。
夏風邪と言えば、「ヘルパンギーナ」「手足口病」「咽頭結膜熱」の3つが有名です。

ヘルパンギーナは、主にコクサッキーA型ウイルスによる感染症ですが、その他のウイルスが原因となることがあります。
麻疹や風疹、水痘とは異なり、一度罹患しても何度でも繰り返することがあります(原因ウイルスが複数存在するために、終生免疫を得るのが難しいからです)。
多くは38-39℃の高い発熱が主な症状です。
下の写真の様に口蓋垂(のどちんこ)の周りに水疱を認めることで、診断されます。
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昨年大流行した「手足口病」でも同様の所見が見られますが、手足口病ではその名の通りに手や足などの全身に皮疹が出ることが特徴です。
「ヘルパンギーナ」と診断されても、後になってから手足に皮疹が出てきたために、「手足口病」と診断名が変わることも少なくありません。

どちらも特効薬というのはありませんが、高熱があれば座薬などでの解熱を行い、十分に水分を摂取して、安静にすることが大事です。
また、感染を防ぐためには、手洗いやうがいをこまめに行うことが重要です。
保育所や幼稚園で流行することが多く、罹患した子供が家庭内でさらに感染を広げてしまうことがあります。
診断を受けた場合には、マスクをつけて、更なる感染を広げない様にしましょう。特に小さな乳幼児が家庭にいる場合には、お兄ちゃん・お姉ちゃんから感染をもらわない様に、保護者の方が注意することが必要です(風邪症状のある子供には、手洗い・うがい・マスク装用を行いましょう)。

これらの夏風邪は、大人ではあまり罹患することがありません。
大人で発熱とのどの痛みがある場合には、扁桃炎の他、咽頭炎・喉頭炎を生じていることが多いです。

風邪症状でお困りの際にも、耳鼻咽喉科専門医へご相談ください。