ハンノキの花粉症の季節です

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの院長黒田です。

雪も融けて、すっかり春の陽気となってきました。
小さなお子さんは、入園式や入学式を控えているでしょうか。また、転勤や新しい職場でのスタートなど、何かと生活環境が変わるこの季節、体調管理には気をつけたいですね。
ちょっとした風邪症状と思われても、早めに医療機関を受診することをお勧めいたします。

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さて、インフルエンザも終息に向かっていますが、今年は2月ごろからのB型インフルエンザが長く続きました。4/1現在でも、発熱で当院に来院された患者さんを検査するとB型と判明することがあります。患者さんの数はぐっと減りましたし、このブログがアップされる頃には終息していると思いますが、家族内感染を防ぐためにも、発熱を伴う風邪症状があれば遠慮なく御相談ください。

さて、春とともにやって来るのが花粉症です。

本州ではスギの花粉症が有名ですが、北海道では道南の一部を除いてスギ花粉症で困ることはありません。その代わり、北海道の植生の特徴として「カバノキ科」の樹木が多く、これらの花粉症の患者さんがたくさんいます。

カバノキ科には、「シラカバ」や「ハンノキ」があります。
「シラカバ」は、例年ゴールデンウィークの頃から花粉を飛ばすことで知られており、昨年は飛散量が非常に多く、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の痒みで困った方がとても多かったと思います。
一方、「ハンノキ」は、まだ雪が残る3月下旬頃から花粉を飛ばします。
ハンノキの周りには野鳥のさえずりも聞かれ、春の訪れをいち早く伝えてくれる樹木なのですが、花粉症の原因にもなります。
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以下は、今年の3/31現在、札幌のハンノキ花粉の飛散状況です。

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(北海道立衛生研究所HPより)
http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/hannnoki/hannnoki.htm

2012年はほとんど飛散しなかったのですが、昨年2013年は短期間に多数の花粉が飛びました。そして今年は既に飛散が始まっております。

鼻水、鼻づまり、くしゃみ、でお悩みの方は、ハンノキ花粉症の可能性もあります。
また、アレルギー性鼻炎をお持ちの方は、副鼻腔炎の合併も考えられます。
「風邪の残り」、「鼻かぜ」とは限らないため、耳鼻咽喉科専門医の受診と相談をお勧めします。

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また、アレルギー性鼻炎が疑われる際には、鼻炎の薬で治療するだけではなく、しっかりと検査をして確定診断をつけることが重要です。
当院では、花粉症を含めた成人用アレルギー検査の他に、小児の就学前アレルギー検査も受け付けておりますので、遠慮なく御相談ください。

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